, via Wikimedia Commons" href="https://commons.wikimedia.org/wiki/File:The_summit_of_Mt_Tempozan.j
ウォール街やブロードウェイ、セントラルパークなどがあって、高層ビルが並ぶ高層都市としても知られるニューヨークの中心マンハッタン島。
今のこの場所の地価は想像もできないけど、一七世紀に先住民からオランダ人入植者が買った値段は、たったの二五ドルだったと言われている。
一七世紀にオランダ人はマンハッタン島南端に植民都市ニューアムステルダムを築いた。
ビーバーの毛皮の交易拠点だった。
オランダ人の商人は、もっと規模の大きな交易拠点にしたくて、そこに住んでいた先住民に土地を譲ってもらうように交渉を始めた。
そのとき、オランダ人が出したのが、二五ドル相当に当たる六○ギルダー分のガラス玉や小物などの雑貨だった。
そして一六二六年、これだけの物資と交換で、マンハッタン島は買い取られてしまう。
もちろん、当時の六○ギルダーは、植民地総督の半年間の給料と同じくらいだから、今の二五ドルとは価値が全然違う。
でも、マンハッタンみたいな経済の中心地が、総督と言っても一人の高級官僚の半年間の給料で買い取られたのは、やっぱり安すぎるんじゃないか。
マンハッタン島を先住民から受け取ったオランダ人は、都市を拡大して、その後もビーバーの毛皮の交易拠点として繁栄したけど、さらに大きく繁栄するようになったのは、一六六四年にオランダ人からイギリス人に移り変わって、ニューヨークと名前を変えてからだ。