高温多湿の日本の夏は、毎日大汗をかいて 暮らすことになる。建物内部はエアコンで快 適さが保たれているが、いったん外に出ると、「滝のような汗」という表現があてはまる。
この汗が、衣類が
プラナリアという生物は、卵生の多細胞生物でありながら、体を切断されても再生・増殖する能力を持っている。
これは、単細胞生物のアメーバなどには珍しくない現象だが、プラナリアは河川や湖沼の水底に棲む渦虫綱三岐腸目プラナリア科に属する扁形動物である。
その体は最大で三・五センチの長さと四ミリの幅で、扁平な形をしている。
頭部は三角形で、耳葉という一対の触覚と一対または多数の小眼点を持つ。口は腹面の中央付近にある。
プラナリア科の種はすべて淡水性で、水草や石の上を這ったり隠れたりする。
その驚異的な再生能力は、体を何個に切っても、それぞれの部分から元の体が数週間で再生されるというものだ。
さらに、プラナリアは自分で体を二つに分けて増殖することも可能である。胴部がくびれて切れてしまい、それぞれが再生して二匹になることがある。
プラナリアは雌雄同体であり、卵巣や精巣などの生殖器官も持っているが、分裂増殖も行うことができる。
また、プラナリアの頭部や尾部を縦に裂くと、それぞれ再生して双頭や双尾のプラナリアが誕生する。
別々のプラナリアに体の一部を移植して双頭や双尾を作ることも可能である。
日本各地に分布するナミウズムシは、以前はプラナリア属とされていたが、生殖器官などの細かな違いからドゥゲッシア属に分類されるようになった。
しかし、プラナリア科に属することに変わりはなく、再生能力が高いことから生物形態学などの実験材料としてよく用いられている。