, via Wikimedia Commons" href="https://commons.wikimedia.org/wiki/File:The_summit_of_Mt_Tempozan.j
地球は二四時間で一回転しているから、一日は二四時間だ。
これは小学生でも分かっている事実だが、実はこれは永遠に変わらない事実ではない。
地球が生まれてからずっと、その回転速度は徐々に落ちてきており、これからも、地球の回転速度は確実に落ちていくと予想されるのだ。
その主な原因は月の引力、つまり潮汐力である。
地球上の海は、月の引力の影響で干潮や満潮を繰り返しており、そのとき、海水と海底の摩擦が大きくなっているのだ。
この摩擦が地球の回転に少しではあるが抵抗となり、地球の回転速度は徐々に落ちているということである。
ではその速度はどれくらいかというと、一〇万年に一秒落ちるくらい。
もちろん、地球上で暮らしている私たちには全く気づけない。
ただ、この数字を使って地球生まれの頃の地球の回転速度を計算してみると、なんと地球は今の約五倍もの速さで回転していたことになる。
今の五倍の速さで回っていたら、一日はわずかに五時間くらい。
まだ生命が生まれる前のことだが、もし生物が存在していたら、あまりにも忙しい一日だったろう。
では、この先はどうかと言うと、地球の寿命と言われる五〇億年後には一日は四四時間くらいに長くなっていると予測される。
ほんの少しとはいえ、この先確実に少しずつ長くなっていくのが地球の一日だ。